ステムベアリングの交換(1)

2004/08/08
走行距離56030Km


ステムベアリングを打ち替えたZXRをおしゃさんに乗ってもらった所、かなり好評でした。逆に、おしゃさんのCBを乗らせてもらったら、なんと、かつてのZXRをしのぐ傷み具合です!
こりゃいかんと言うことで、早速ベアリング交換です。


SANY0154.JPG

CB400SFも早5万6000キロ。ステアリングの引っかかりがひどく、低速走行が困難です。


S01HOME.JPG

これが新品部品。ボールベアリング上下、ダストシール上下。4点で4000円ちょっとでした。


S01HOME.JPG

裏側です。
ボールベアリングもなかなか美しいものだな〜、と
しばし恍惚とします。

S01HOME.JPG

それにしても今年の8月は連日すごい暑さです。
ナパ監督もダウンです。


S01HOME.JPG

ワンレンはちゃっかり涼しいところを見つけたようです。
トイレを使う時は、どいてもらっています。

S01HOME.JPG

さて、オペ開始です。
とりあえずタンクを外しました。つけたままでも出来ると思いますが、傷を付けたらおしゃさんにズムされてしまいます。

S01HOME.JPG

こんな感じ。



S01HOME.JPG

後で位置を合わすのが面倒なので、ハンドルを外す前に、あらかじめ印を付けておきます。


S01HOME.JPG

六角レンチでハンドルを外します。念のため、背骨にもウエスを掛けて傷つかないようにします。傷を付けたらおしゃさんにズムされてしまいますので・・。



S01HOME.JPG

ハンドルを外した後は、大型ソケットでステアリングステムナットを外します。
え〜っとこのソケットは・・・


S01HOME.JPG

30ミリです。


S01HOME.JPG

こんな感じで、フンぬッと外します。結構固いです。


S01HOME.JPG

次はアクスルシャフト締め付けボルトを緩めます。


S01HOME.JPG

締め付けボルトを緩めたら、アクスルボルトを外します。


S01HOME.JPG

アクスルボルトを外すソケットは24ミリです。


S01HOME.JPG

こんな感じでアクスルボルトが外れます。


S01HOME.JPG

すると、反対側からアクスルシャフトが抜けるようになります。うひょっ。


S01HOME.JPG

アクスルシャフトを抜きとる前に、ジャッキアップしてフロントタイヤを浮かせておきます。


S01HOME.JPG

すっぽりとタイヤが抜けました。書き忘れましたがフロントキャリパーもタイヤを外す前にフォークから外しておきます。


S01HOME.JPG

キャリパーチェック。
ブレーキパッドはまだ残ってます。OK。


S01HOME.JPG

ピストンは・・・・死亡。
凄い錆びです!10年間ノーメンテだけの事はあります。


S01HOME.JPG

とりあえずキャリパーブラケットを外します。


S01HOME.JPG

このままピストンを押し込むわけにも行かないので、
駄目もとで研磨剤で磨いてみます。
「ピカール」でもOKですが、僕は「つやの助」を
愛用しています。


S01HOME.JPG

あ、きれいになった。


S01HOME.JPG

よ〜し裏側もみがいちゃるか。
ウエスをピストンに当てて、ラジペンで挟み180度回転させます。
かなり力が要ります。


S01HOME.JPG

90度回転させたところ。


S01HOME.JPG

大きな錆びは、カッターで削り落としていきます。
コツは、刃をあてずにカッターの背や頭のエッヂを使うことです。


S01HOME.JPG

錆を完全に落とした後は、オイルでピストンをコーティングしてあげます。
CRCやモリブデングリスなど色々試しましたが、今のところチェーンオイルが最もモチが良く、防錆効果が高かったです。


S01HOME.JPG

もう一方のキャリパーを整備しようと思ったところ・・・
キャリパーブラケットが外れない!
どうやら錆びてくっ付いてしまったようです。



S01HOME.JPG

ブラケットのスライドピンにCRCを注入しながら、プラハンでひっぱたきまくります。


S01HOME.JPG

ハァハァ、は、外れた・・。
豪快に錆びてました。
これもキャリパーピストと同じく磨いて再生することにします。


S01HOME.JPG

トップブリッジを外して、フォークを引き抜きます。
それにしても、ケーブルの束が邪魔です。ライトステーに太めのタイラップでそれぞれ止められていますが、これを切ってバラバラにすると、組み立て時に頭を悩ましそうなので、このまま作業を進めることにしました。 


S01HOME.JPG

ステアリングステムのボルトをメガネレンチで緩めて
フォークを下にゆっくり引き抜きます。
 


S01HOME.JPG

フォーク外れましたが・・・。
 


S01HOME.JPG

ギョエ〜!!
錆び錆び!
普段から磨いていれば錆びないのですが、ライトの内側など、磨こうとしても手の届かないところから錆びてきてしまったようです。
 


S01HOME.JPG

とりあえず
これ以上錆びが進行しないようにインナーチューブを磨いておきます。


S01HOME.JPG

こんな感じになりました。
ぽつぽつとメッキに黒い小さな点が残ってしまいましたが、これは錆びによってメッキに穴が開いてしまったためです。
どうしようもないのでこれで良しとします。
 

ここまでの作業で、半日仕事になってしまいました。ZXRも91年式なので、同じ年式の同じパーツを
交換するのは比較観察できて面白いです。
このCB400SFは、車重約180キログラム。ZXRより20キロも重いうえ、ステムベアリング径はZXRより小さいのです。おまけに、CBはボールベアリング、ZXRは耐久性に優れたローラーベアリングです。
しかし、ボールベアリングは耐久性に劣る反面、接蝕面が点なので小さな力で動かすことが出来ます。この年式のCBは、車重が重いために、操縦性が悪化するのを防ごうとしてボールベアリングを採用したのかもしれません。
前半はほとんど錆び取りで終わってしまいました。次はいよいよステムベアリングの交換です。

前へ   BIKEのトップページへ   ステムベアリングの交換(2)へ